ISBN:4150201811 文庫  ティム・ハワーズ 訳:大伴 墨人  早川書房 1993/07 ¥882

タイムトラベルもんです。
でもそんじょそこらのタイムトラベルもんとは、ひと味違うかもしれません。

昔、エジプトの魔術師が、魔法に失敗し、イギリスの所々の時空に孔が開いてしまいます。
それを現代の大金持ちが発見し、科学者たちが研究し、タイムトラベルが実現できるようになりました。

ま、そこまではよくある設定なんだけど、ふつうは行った先でトラブルに合い、すごい苦労しながらも、主人公はだいたい現代に帰って来れて一件落着ってパターン。
でも、本作は、行った先から、またもっと昔の時代にトラベルしちゃうは、なぞの魔法が跋扈していて、身体はのっとられちゃうはで、大騒ぎ。
しかも、いたるところに時空や魔法の伏線が隠れていて、もう大混乱です。

最後の最後まで、ほほ〜〜こういうことだったのか〜〜〜、すっかり忘れていたぜ!って思わされます。

ひとつよかったのは、主人公が17世紀のロンドンに行っちゃって町並みを見た時、ディケンズの小説を思い出しているんです。
私はディケンズは読んだことはないのだけど、ディケンズの再来ともいわれているパリサーの「五輪の薔薇」を読んだので、それを参考に町並みを想像してました。なんで、何となく親しみがわいたかも。

くろちゃんの満足度(満点は★5つ):★★★

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