ISBN:459401612X 文庫 アン・ライス 訳:柿沼 瑛子 扶桑社 1994/11 ¥693

アン・ライスのヴァンパイア・クロニクルの第2弾。
今頃ハマるのもどうかと思いますがね〜(;^_^A

今度は、「夜明けのヴァンパイア」に出てきたルイの生みの親ヴァンパイア・レスタトの人生が書かれたもの。

夜明けのヴァンパイアで朽ちていくのか?と思わせたレスタトですが、実は休眠状態の後、現代に復活するというところから、物語が始まります。

長い眠りから覚めたレスタトは、ルイのヴァンパイア人生を記した「夜明けのヴァンパイア」が出版されているのを発見。
そして今度は、レスタト事体が、自伝を著し、「ザ・ヴァンパイア・レスタト」というロックバンドを結成。その2つで花々しく現代にデビューしようとします。

そしてその自伝で、ルイの視点からではとらえきれなかった魅力的なレスタトとその人生が記されています。
そもそもレスタトは、フランス革命の少し前、フランスの田舎の貧乏領主の三男坊として生まれますが、とても行動的で破天荒な人物に育っていきます。田舎の領主生活では、うくばかりですが、とうとう田舎生活とおさらばし、パリに出てきて、俳優として身をたてていこうとするところで、ある老ヴァンパイアにヴァンパイアにされてしまいます。

そして自らの母をヴァンパイア化し、3世紀にわたるレスタトの冒険が始まります。

夜明け…とは主人公の性格が違うからか、作者がこなれてきたのか、たいへんリズムがあり、一気にひきこまれていく感じがしておもしろかったです。

レスタトは、常に行動的で、思ったことは必ず実行しやりとげていくところ、その時代のパイオニア的存在のヴァンパイアであるところが、ほんとうに魅力的。

夜明け…にも出てきた老ヴァンパイア・アルマンや、アルマンのヴァンパイアの生みの親・マリウスの人生についても書かれていて、夜明け…ではわからなかった性格やヴァンパイアの秘密についてもあかされ、物語はどんどん深みをましていきます。

続巻がまだまだ出ているので、今後も楽しみです。

それから、現代でレスタトが「夜明けのヴァンパイア」が本屋で売られているのを発見し、自分のバンドのメンバーさえも読んでいて「ドラキュラじゃなくて、レスタトを名のるなんてクールだ!」って言ってますが、これってとってもパラレルワールド。だって、「夜明けのヴァンパイア」って現実に、神楽坂でさえ売ってるんだもん。

もしかして、レスタトが神楽坂の闇に現れて、「I’m LESTAT.」って言ったら、「あんた、とってもクールだね」って言っちゃいそうだもん(≧▽≦)

くろちゃんの満足度(満点は★5つ):★★★★

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