ISBN:4488559018 T.E.Dクライン 文庫  訳:大瀧 啓裕  東京創元社 2004/05/22 ¥1,050

ニューヨークのカレッジで講師を勤めるジェラミイは、ひょんなことから、夏休みを古い信仰の残るNYの郊外の田舎町ギリアドにある農家に下宿しながら、研究を進めることに。

そしてジェラミイは出発寸前に、キャロルという女性に恋をします。キャロルのほうも、まんざらではない感じで、週末にはギリアドに来ることに。

自分でいろいろなことを選択し、恋におちたと思っている二人ですが、実は、これは「老いた者」が巧妙にしかけたことであり、老いた者の目的とは???

そして、ギリアドの町の人々や自然に、少しずつ歪みが見え始め、五千年以上前からその地に眠り続ける何かが目覚めようとしていた・・・。

******
んな感じのホラー巨編です。

気持ち悪いシーンとかはあまりないんだけど、背中がゾクゾクするような恐さがあります。

老いた者が、ジェラミイ、キャロル、ギリアドの農家の夫婦を金銭的に、物理的に、精神的に追い詰めて、淡々と作戦を実行していくところなんか、ほんと恐い。

そしてもっとも恐いのが、農家の夫婦の夫サーのネコ・ブワダ。何かに取りつかれて、ジェラミイにあの手この手で襲い掛かってきます。
日本にも化けネコ伝説があったりするけど、ネコってところが世界共通の恐さなんでしょうかね?
犬だったら、攻撃的な感じはするかもしれないけど、こんなゾクゾクするような恐さはないと思う。

おぉ〜こわっ!って言いながらも、ひきこまれてページをどんどんめくっちゃうような物語でした。

くろちゃんの満足度(満点は★5つ):★★★

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