ISBN:4594023797 文庫 アン・ライス 訳:柿沼 瑛子 扶桑社 1997/11 ¥600

アン・ライスのヴァンパイア・クロニクルズの本編・最終話です。

主役は、我らがやんちゃ王子・ヴァンパイアのレスタトです。(一応)

今度は、レスタトはなんとストーカーにつけ狙われますが、そのストーカーとはヴァンパイアでも人間でもなく、なんと悪魔(駄天使)のメムノック。

レスタトは、自分が血を吸って殺した麻薬王のロジャーの幽霊と対面し、会話をかわすこととなりますが、その直後、悪魔メムノックと接触をはかります。

メムノックの要求とは、レスタトに地獄でメムノックの助手をつとめてほしいとのこと。

レスタトはそのオファーに珍しく躊躇しますが、やっぱりやんちゃ王子っぽく、一応メムノックと行動を共にすることになります。そして、天地創造の瞬間から、いろいろな時代をかけめぐり、天国にまで行ったりします。

さて、レスタトは、悪魔の助手になるのでしょうか??

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以下、ネタバレ激しいんで、これからもしかしたら読もうと思っている方は、気をつけてください。
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さて、今回はレスタトのヴァンパイアとしての活躍は、あまり書かれていません。
天地創造の物語、神や天使のこと、キリストについて・・・などが綿々と綴られており、レスタトファンとしては、イマイチな展開。

レスタトが時代を遡り、キリストと対面し、キリストの血を飲んだところなんかは、「マリウスや女王の血だけじゃなくって、キリストの血まで飲んだのかよ〜( ̄□ ̄;)!!」・・・とあきれながらも、レスタトらしさを感じましたがね。

結局レスタトはメムノックの助手にはならず、途中入手したキリストのベールを手に、地獄から命からがら脱出してきますが、その途中で、片目を失ってしまいます。

あぁ、隻眼のレスタトなんて、いたましい限りです。(後で目を取り戻せて、ほっとしましたけどね)

それよりもなによりも、レスタトの持ち帰ったキリストのベールに感化され、アルマンが宗教心に目覚め、自ら太陽の陽に身をさらし=たぶん死んでしまった!?

しかもしかもしかも、メムノックは、レスタトが助手にならずに逃げ帰るってことも計算済みだったらしく、ベールによってなされた人間界での宗教の意識革命をもって、メムノックの計画は成功だったらしーんです。

なんちゅーことをしでかしてくれたんだよ、メムノックのおっさーん。さすがは悪魔。

結局、レスタトは新女王であるマハレに監禁され、落ち着きを取り戻しますが、
「私はヴァンパイア・レスタト。そろそろ物語の人物から、伝説の人物へ変わらせてもらおう」ってことで、ヴァンパイア・クロニクルズの本編は、終了。

なんとも寂しい終わり方でしたね。

しかし、今度は『魔女の刻』シリーズとのコラボレートで、レスタトが復活するという噂も!?(これが正真正銘の最後の作品といっているらしいですが・・・)
我らがやんちゃ王子のレスタトの物語は大歓迎ですが、ってことはそれまでに「魔女の刻」シリーズも読破しとかなきゃ??

くろちゃんの満足度(満点は★5つ):★★★

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