ISBN:4488800955 文庫 マックス・マーロウ 訳:厚木 淳 東京創元社 1994/01 ¥651

南極の氷の中から、十万年前のオオナマケモノが発見されたが、その内臓に、古代の猛毒ウィルスがまだ生きていた!

ウィルスと共に内臓の一部が海に破棄されたことから、ウィルスに汚染された魚を食べた人間が汚染され、信じられないスピードで南半球から世界に伝染しはじめる!

アメリカの細菌学者メグやイギリスの保健省のピーターたちは、そのウィルス〜レッド・デスを食い止めるために奔走するが、ウィルスパニックは猛威を振るいながらジワジワと西欧世界に迫ってくる。

人類は、レッド・デスを撲滅することができるのだろうか!?

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実にスリリングな、パニック・ノヴェルでした。
レッド・デスに感染すると、高血圧になり、最終的には大出血&脳いっ血などで死亡します。
しかも、最初の徴候から死にいたるまで、あっという間。

単に病気だけでなく、研究サイドでも、政治サイドでもパニックが起こり、当然のごとく差別問題もぼっ発。

フィクションだってわかっているけど、日本にレッド・デスの驚異が迫ったり、日本に一人感染者が出たって書いてあると、「来るな〜〜!」って思いましたよ^^;

また、イギリスや西欧諸国では、国外から入る人に関して、全部血液検査をさせられており、日本でも実施しているハズみたいなことが書いてありましたが、なんとなく日本は対応がノロそうだな〜とか思ってドキドキ。

あと恐いなと思ったのは、パニックになると、情報が伝わらないこと。正しい情報が伝わらないのももちろん恐いけど、まったく電話がシャットアウトされちゃうって、マジで恐い。
すぐに飛行機に乗れないのも恐いな〜。

また、この問題が起こる直前に知り合った、メグとピーターの恋物語には、心あたたまるものがありましたが、こんな極限状態で恋したからこそ、情熱的になった気もするな〜^^;

くろちゃんの満足度(満点は★5つ):★★★

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