秘密の友人

2004年9月28日 読書
ISBN:4042668011 文庫 アンドリュー・クラヴァン 訳:羽田 詩津子 角川書店 1994/03 ¥819

ニューヨークが舞台のサイコ・サスペンス作品。

精神科医コンラッドは、ひょんなことから、
とんでもない暴力殺人で起訴されたエリザベスを担当することになった。

心を閉ざしていたエリザベスは、次第にコンラッドに心を開き、
殺人を犯したのは自分ではなく、
自分にしか見えない架空の人物「秘密の友人」だと告白する。

しかし、その裏では、とんでもない陰謀がはりめぐられており、コンラッドやその家族にまで危険がせまる!

*****
非常にテンポのよい作品で、どんどんどんどんページが進み、あっという間に読み終わってしまいました。

謎が謎を呼び、縦糸が横糸とリンクしそうでしないあたりが、
読者の心をくすぐりつつ、しかもちょっとずつ伏線をちりばめてあるあたりが、ニクイね〜。

ほんとエンターテメントとしてのバランス感覚がすんばらしー作品でした。

しかも、登場人物に完全に感情移入しまくりだったあたりも、おもしろかった要因。
やっぱり登場人物が魅力的に書かれていることは、おもしろさのカギを握ってるよね〜。

悪人もある意味、すごく魅力的だったよ。

いちばん感情移入したのは、やっぱりエリザベスかな?
エリザベスは、本当は狂っていない部分もあるし、心やさしい人間。
でも一度狂っているという烙印を押されてしまったら、社会的にとことん狂っている扱いされて、それがさらに精神をむしばんでいっているあたり、もう歯がゆくて歯がゆくて。

くろちゃんの満足度(満点は★5つ):★★★★

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