ISBN:4087477630 文庫 坂東 真砂子 集英社 2004/12 ¥800
「富山の薬売り」を代々営んでいる一家で起こったミステリアスな物語。
横浜の企業に勤めていた麻史はリストラに合い、夫婦で祖父が住んでいた富山に引っ越し、家業である富山の薬売りをすることになった。元祖父の家で、祖父が残した書き付けを見つけ、曼荼羅道の存在を知る。
祖父の蓮太郎は、富山の薬売りだったが、若い頃マレーシアにて行商をし、現地にサヤという妻と勇という息子がいた。蓮太郎は戦争が激しくなってきて、サヤと勇を現地に残したまま帰国。戦後平穏な結婚生活を営んでいたが、なんとサヤと勇が引き上げ船に乗り、富山の蓮太郎の元にきてしまい、悩みながらも近くに家を借りてサヤを住まわし、妻の死後にはサヤと生活を共にしてい人物であった。
麻史は、薬売り稼業を始める前に、祖父の残した書き付けから、曼荼羅道を訪れることにし、不思議な世界にとらわれてしまい、過去に曼荼羅道にとらわれていた祖父の蓮太郎と遭遇。
麻文と蓮太郎の人生が交差し、そして・・・。
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またまた坂東真砂子ワールドな1冊でした。
若い頃の蓮太郎の冒険野郎っぽい情熱に、心を動かされました。あの時代に何かをやりたくてウズウズし、単身マレーシアに行き、薬の行商をやり、現地妻まで作っちゃうなんて、スゲーなと。
さらにスゴいのは、蓮太郎の現地妻のサヤです。蓮太郎が帰国してから、日本軍などからかなりヒドい目にあいながらも、日本人になりすまし、蓮太郎を追って、日本に来ちゃうってスゲー!
蓮太郎は日本に帰って来てからは、ただのオヤジになっちゃうけど、サヤの内なる情熱は、たぶん死ぬまで衰えなかったところもスゴいです。
曼荼羅道の不思議というよりも、この二人のドラマチックな人生がおもしろかったかも。。。
他にも第二次世界大戦の悲惨や、従軍慰安婦の件をはじめどんなにヒドいかったかなど、いっぱい綴られています。
麻史の妻・静佳も文中でいってたけれど、第二次世界大戦って私たちの中では、歴史の教科書の数ページにすぎないので、関連のニュースを聞いても全然ピンとこなかったけど、こうした形で読んでみると、かなりズンときました。
くろちゃんの満足度(満点は★5つ):★★★
「富山の薬売り」を代々営んでいる一家で起こったミステリアスな物語。
横浜の企業に勤めていた麻史はリストラに合い、夫婦で祖父が住んでいた富山に引っ越し、家業である富山の薬売りをすることになった。元祖父の家で、祖父が残した書き付けを見つけ、曼荼羅道の存在を知る。
祖父の蓮太郎は、富山の薬売りだったが、若い頃マレーシアにて行商をし、現地にサヤという妻と勇という息子がいた。蓮太郎は戦争が激しくなってきて、サヤと勇を現地に残したまま帰国。戦後平穏な結婚生活を営んでいたが、なんとサヤと勇が引き上げ船に乗り、富山の蓮太郎の元にきてしまい、悩みながらも近くに家を借りてサヤを住まわし、妻の死後にはサヤと生活を共にしてい人物であった。
麻史は、薬売り稼業を始める前に、祖父の残した書き付けから、曼荼羅道を訪れることにし、不思議な世界にとらわれてしまい、過去に曼荼羅道にとらわれていた祖父の蓮太郎と遭遇。
麻文と蓮太郎の人生が交差し、そして・・・。
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またまた坂東真砂子ワールドな1冊でした。
若い頃の蓮太郎の冒険野郎っぽい情熱に、心を動かされました。あの時代に何かをやりたくてウズウズし、単身マレーシアに行き、薬の行商をやり、現地妻まで作っちゃうなんて、スゲーなと。
さらにスゴいのは、蓮太郎の現地妻のサヤです。蓮太郎が帰国してから、日本軍などからかなりヒドい目にあいながらも、日本人になりすまし、蓮太郎を追って、日本に来ちゃうってスゲー!
蓮太郎は日本に帰って来てからは、ただのオヤジになっちゃうけど、サヤの内なる情熱は、たぶん死ぬまで衰えなかったところもスゴいです。
曼荼羅道の不思議というよりも、この二人のドラマチックな人生がおもしろかったかも。。。
他にも第二次世界大戦の悲惨や、従軍慰安婦の件をはじめどんなにヒドいかったかなど、いっぱい綴られています。
麻史の妻・静佳も文中でいってたけれど、第二次世界大戦って私たちの中では、歴史の教科書の数ページにすぎないので、関連のニュースを聞いても全然ピンとこなかったけど、こうした形で読んでみると、かなりズンときました。
くろちゃんの満足度(満点は★5つ):★★★
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