ISBN:4150203059 文庫 テリー・グッドカインド 訳:佐田 千織 早川書房 2002/02 ¥693

「真実の剣」シリーズ第2部、『魔導士の掟』の続編。

前作にて、宿敵ダークン・ラールを倒して、聴罪師のカーランとの恋を実らせることが出来た、探求者のリチャード。
しかし、平和な時は一瞬だった。

ダークン・ラールを倒したことにより、死者の世界と生の世界のベールが破れ、様々な災いをもたらされることに。ベールを閉じないと、死者の世界の<番人>がこちらの世界に飛び出し、この世は闇に包まれてしまうことに。そして、そのベールを修復できるのは、リチャードのみ。

そんなことは知らないリチャードは、カーランと結婚すべく「泥の民」の集落にいた。しかし、激しい頭痛に悩まされるようになり、そんなときに「光の信徒」を名乗るシスター3人組が現れた。シスターはリチャードの頭痛は魔導士としての才が原因で、光の信徒の宮殿で特別な教育を受けないと死にいたると語った。
すったもんだの末、リチャードは宮殿に行くことに。

一方カーランはゼッドに会いに泥の民の戦士チャンダレンらと共に、アイディンドリルに行こうとするが、途中不可解な戦闘に手を貸すことになる。戦闘は勝利をおさめるが、アイディンドリルにて、空前絶後の危機に陥ってしまう。

リチャードは、無事にベールを修復し、カーランの危機を救うことができるのだろうか??
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いや〜あいかわらず、ドキドキワクワクの冒険物語でした。
小難しいことが書いてなくて、単純明快なところがいいです!

いや、なんというかいろいろ事情は複雑なんですが、結局フォースvsダークフォース、陰と陽、光と影・・・といった永遠のテーマが盛り込まれているので、わかりやすいんです。
正義が勝つって気持ちがいいもんだし。

あと、グッドカインドさんが書く「友情」がとっても心地よいんです。

今回新しく友情を育んだ人たちは、まずカーランと泥の民のチャンダレン。チャンダレンは元々リチャードに恨みを持つ敵のような存在でしたが、カーランと旅を続け、一緒に戦うことによって、信頼関係を作っていきます。そして根っからの戦士であり、祖先を敬う気持ちを忘れないチャンダレンは、すごくストイックな魅力があり、しかも純朴な心の持ち主なところがとてもよかったです。

あとはリチャードは、凶暴な動物ガーの赤ちゃん(グラッチ)を助けたことによって、なつかれちゃって、友情を育みます。動物なだけに、純粋な友情に心あたたまる思いでした。

また、リチャードは、光の信徒のシスター・ヴァーナとウォレンという魔導士見習いと知り合います。ウォレンもヴァーナも、なんつーか職人タイプ。それぞれがやるべきことに従事し、3人の目的がリンクしたときは、友情パワーだなって感じでした。

ドキドキワクワクの物語はまだまだ続きます。第3部も楽しみ〜!

くろちゃんの満足度(満点は★5つ):★★★★

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