炎の条件

2005年2月27日 読書
ISBN:4334075967 新書 森村 誠一 光文社 2004/12/15 ¥1,260

夏居真由美は、婚約者にフラれ絶望し、死ぬためにアルプスの山に登ったが、運命の人・朝倉と知り合い、命を助けられる。

その後、真由美は銀座のクラブ・トパーズにホステスとして勤めるが、そこに新興宗教「お告げの天使」の教主・神居法泉が客として現れた。
真由美は法泉に目をつけられ、身体まで奪われそうになるが、すんでのところで逃げ出した。しかし、それが原因で教団から追われる身となってしまった。

実は「お告げの天使」は、犯罪の臭いもするかなり問題がある宗教団体。
そして真由美は、ひょんなことから命の恩人であり運命の人である朝倉と再会、そして愛するようになる。

しかし、朝倉は神居法泉に深い恨みがあり、復讐を誓っている。
朝倉は復讐をとげ、真由美との愛を成就することができるだろうか?

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ある尊敬する方から、いただいた大切な本です。
久々に、森村 誠一さんの本を読みました〜。
昔は、「人間の証明」を皮きりにいっぱい読んだんだけど、
最近はあまり推理ものとか社会派とかは読まなくなってきたので。
しかし、久々に読んでみるのもよいものです。
森村節は健在でした。

とくに緻密さとか、社会的背景とかは、なるほどなるほどと思い、一気に引き込まれました。
現実の事件とかとも、いろいろ照らし合わせてしまいましたよ。

ただ1点、どうしても朝倉が神居法泉に対してここまで復讐を誓うのかが、最後まで理解できませんでした。

妻と子どもが神居法泉の乗っている車にハネられて死んでしまった・・・というのが直接の原因で、ま、いろいろ細かいこととか、感じの悪い神居法泉の言葉があったにせよ、不幸な交通事故じゃんか?

復讐なんかしないで、新たな幸せを見つける道もあるのではないか?と思いました。

朝倉が特種部隊の出身で、たまたま復讐を実行できるだけの実力があったのが、いちばんの不幸だった気がします。

でも真由美など、朝倉が復讐をしたために助けられた人や信者もいっぱいいるし、終わりよければすべてよしって感じでいいか!
私の好きな「正義は勝つ!」って結末だったしね。

くろちゃんの満足度(満点は★5つ):★★★

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